まずは希望の優先順位付けが鉄則!
■薬剤師求人は簡単に探せるけれど・・・
求人サイトなどで薬剤師の求人は簡単に探すことができ、詳細検索でさまざまな条件で絞り込むことできます。ですが、勤務地、給与、仕事内容、勤務時間、休日、福利厚生など、目立った好条件の求人に目が行ったり、どんどん欲が出て希望条件が増えてしまい応募できる求人が見つからなかったり、結果的にどの求人が自分に合っているのか分からなくなって転職活動を保留にしてしまう方も少なくないようです。
■ブレない軸を持ちましょう
求人探しで大切なことはブレない軸を持つことで、そのためには希望する条件の優先順位付けをしっかり行っておく必要があります。転職を考えるタイミングは現職への不満があることも多いですが、ただ表面的な不満を解決することだけを優先してしまうのは、安易な考え方で失敗につながることも。
希望条件を考えるときは、この不満は今の会社では解決できないことなのか、難しいならその理由は何なのか、もし転職先でも同じような状況になってしまったとしてらどうするのかなど、自問自答を繰り返しながらご自身が大切にしたいことを掘り下げていきましょう。
■「譲れないこと」と「できれば叶えたいこと」
転職先に求めることが見えてきたら、希望条件を書き出すなどして洗い出し、似たような条件をまとめていきながら、各条件を「譲れないこと」と「できれば叶えたいこと」に分けて、優先順位を整理していきます。
なお、迷いによるブレはよくないですが、優先順位は最初に決めたことから絶対に変えない方がよいというわけではありません。転職活動を進める中で考え方が変わり新たな可能性に気づくことがあれば、柔軟な思考で条件設定を変えてみて、より選択肢を広げてみるのもよいでしょう。
ミスマッチ回避のための薬剤師求人チェック項目
転職における希望条件の優先順位付けができたら、求人を実際に探していきます。ただ、薬剤師求人を見ていても、自分の重視する条件を満たしているのかどうか、求人票に書かれている情報だけではよく分からないと感じたことはありませんか。
薬剤師求人を見る時は、求人の裏側にある情報を意識することも大切です。ここでは、薬剤師の求人探しで転職後ミスマッチが起きやすい点をピックアップして、見極め方をご説明します。
■求人チェック項目①:忙しさ
職場の「忙しさ」を判断する上で、目安としては1日あたり応需する処方箋枚数や薬剤師の人数などを参考にします。求人票に書かれている処方箋枚数は年間の平均枚数であったり、枚数に幅があることが多いため、繁忙期があるかどうか、ある場合の繁忙期の枚数を確認しましょう。普段はのんびり働ける環境でも繁忙期だけ激務になり職場がピリピリする場合もあります。そして、薬剤師人数は常勤と非常勤それぞれの人数が分かれば、より忙しさはイメージしやすくなります。
また、科目によっても忙しさは異なることがあり、同じ枚数でも例えば内科と眼科では忙しさは違ってきます。主に応需する科目やどういった医療機関の処方を受けているのかはよく確認して、忙しさを総合的に判断しましょう。
なお、残業時間についても求人票に書かれていることがありますが、こちらも平均であることが多いため、繁忙期があればその時期の残業時間について確認できるとよいでしょう。
■求人チェック項目➁:募集背景
募集の背景は、求人票や求人のアピール文などに「新店舗のための募集」「産休に入る社員の代替」など理由が出されているケースもありますが、募集理由が分からない求人がほとんどです。求人情報から予想するのであれば、未経験可や若い社員を求めるような記載がある場合、経験が少なくてもやる気のある薬剤師を育てていきたいという意向があることもあります。逆に、即戦力を求めているような記載があれば、欠員募集ですぐに仕事を覚えてくれる人がほしいなどです。
ただしこれは予想に過ぎないわけで、求人の見極めのために、募集の背景は確認したいところです。特に好条件求人の中には、退職が続いて薬剤師人数が不足している職場や、仕事量が多い・人間関係が悪い等により定着率が悪い職場など、年収などの条件を上げないと採用できないようなケースもありますので、条件に飛びつく前に職場状況は必ずチェックしましょう。
■求人チェック項目③:アットホームな職場
「アットホームな職場です!」というアピール文はよく見かけますが、店舗にあまり特徴がないのでとりあえず書いていることや、求人票を出す経営者や人事はそう思っているけど実際の現場の雰囲気は違うといったこともあります。
アットホームな職場は、個人経営や地域密着で小規模に展開する調剤薬局やドラッグストアなどが該当しやすいですが、社員同士や上司との距離感が近いことで連携の取りやすさや相談しやすさが生まれるよい面もあれば、関係性を重視するあまりミスやトラブルの指摘がしにくい、仲が良いからこそプライベートのことが筒抜けで家庭の問題などにも介入されやすいなど、人との距離感の感じ方によっては居心地が悪く、合わない人もいるのです。仲良くなれない人は孤立してしまうこともあるため、職場とプライベートはきっちり区別したい人は、ご自身との相性を慎重に考えてみましょう。
こういった雰囲気を事前チェックするのは困難ですが、例えば、休日にバーベキューなどのイベントや社員旅行がある、普段からの飲み会などが多いような職場であれば、社員同士の距離感が近い可能性もあるため、面接などの雑談の際に聞いてみるのもよいかもしれません。会社でのイベントなどは求人にアピールとして書かれていることもあります。
職場の雰囲気は、社風や企業規模などにもよりますが、店舗による差もとても大きく、管理薬剤師や店長の人柄でも変わってきますし、社員の年齢構成などの影響も受けます。面接や店舗見学などでご自身の目でもしっかり確認していただきたいですが、職場のことについて情報収集をしたいなら、薬剤師の人材紹介会社のキャリアアドバイザーに聞いてみることをおすすめします。気になる求人の職場状況や定着率など、あなたとの相性を判断する上でのヒントを教えてもらえます。理想の職場探しのために、ぜひ活用してみましょう。
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