なぜ苦手なのかを考えてみる
調剤薬局やドラッグストアなどの同じ店舗内の上司・同僚に苦手な人がいるとき、その理由は、性格や話し方、仕事のやり方や考え方、自分に対する態度などさまざまあるかと思いますが、なぜ自分はその人が苦手なのかを一度客観的に考えてみましょう。
相手があなたにとって嫌な行動をしてくるなら、なぜその人はその行動を取るのでしょうか。場合によっては、ちょっとした話し方のクセや他の人から聞いた話で悪い印象を持っていただけのことや、自分の行動を変えることで相手の態度が変わってくることもあるかもしれません。また、相手が管理薬剤師や店長などの上司であれば、あなたの成長を期待して厳しくしていることや、部下を育成する経験が少ないことでどう接してよいのか迷った結果、部下に強く当たっていることもあります。
あなたにとって苦手と感じる理由が分かることで、少し関係性が変わることや、変わらなくともその人とどういう関係を作って仕事をしていきたいのか(できれば改善したいのか、できる限り関わらないようにしたいのか等)が見えてくることもあります。職場に苦手な人がいると、できるだけ避けたいと思ってしまいがちですが、まずは冷静になって考えてみることが、苦手な人に対する工夫を取り入れる上でも大切なことです。
【薬剤師の悩み】苦手・嫌いな人との付き合い方のコツ
職場に苦手な人がいることで、あなたが強いストレスを感じたり、心を消耗させることがないように、どのように付き合っていけばよいか、そのポイントをお伝えします。
■適度な距離感を置く
会社にはさまざまな年代・タイプの人がいるため、中には苦手な人がいるのは普通のことです。会社は仲良くなるための場ではなく仕事をするための場ですから、無理して苦手な人との関係を改善しようとするのではなく、一定の距離感を保つことも必要です。
苦手な人といっても挨拶や話しかけられた時の返事はきちんとするべきですが、自分からはなるべく仕事以外の会話を避けるようにしてもよいでしょう。苦手な相手の存在を意識しすぎると余計に嫌な部分ばかり目につくこともあるため、これ以上に嫌いにならないためにも、適度に心の距離を置いて苦手意識のストレスから逃れるようにしましょう。
■相手に期待せず、受け流すことも大切
店舗の規模が小さいと働く人は固定されがちなので、同じ薬局内の同僚に苦手な人がいるなど、仕事上でも関わりが多く距離が置きにくいこともあります。そんな時はあなたの心が疲れてしまわないように、相手を変えようとすること、相手に期待することは捨てることも大切です。
もっと自分に優しくしてほしい、これくらいはやってほしいなどの期待を持っていると、それが果たされないと相手への批判や嫌いという感情が増すばかりです。皆が自分のイメージ通りに動いてくれるわけではないので、自分の考えを押し付けたり、人の行動に一喜一憂するのではなく、相手に対して鈍感に向き合えば、自分が受けるダメージも少なくなります。
相手の発言が冗談なのか嫌味なのか分からないときはその真意を考える必要はないですし、ネチネチと文句を言われても全てを真に受けることなく、相手を怒らせない程度の返しをするのでよいでしょう。「どうすればこの人と上手くやっていけるか」よりも「どうしたらこの人を回避できるか」を考えて、自分なりの受け流し方を見つけていきましょう。
■趣味やプライベートの時間で気分転換をする
毎日のように顔を合わせる上司や同僚が苦手だと、仕事以外の時間ももやもやと心に残って、ネガティブな気持ちを引きずってしまうこともあります。そうなると体を休めても脳が休まらず、仕事の疲れも取れずに悪循環に陥ってしまいます。ですので、嫌なことも忘れられる趣味や自分が好きなことをする時間を持って、気持ちを切り替えることが大切です。
通勤中はイヤフォンで好きな音楽を聴いたり、仕事が終わったらすぐに気分をリフレッシュさせるのもよいでしょう。苦手な人にご自身の心や生活のペースが乱されるのは残念なことです。嫌なことをずるずると考えてしまうときは、何かに夢中になることが効果的ですので、ちょっとしたストレッチや近所を散歩するなどでもいいですから、面倒だと思うときこそ体を動かして、頭を空っぽにする時間を持ちましょう。