採用担当者はどう見る?薬剤師は転職回数が多いと不利なのか
■薬剤師の転職回数3回以上は多い?
薬剤師は人手不足で需要が大きいため、他業種に比べて転職がしやすく、生活スタイルの変化に合わせて働き方も変えやすいことから、一般的なサラリーマンよりも転職回数が増える傾向があります。
そんな薬剤師が、「転職回数が多い」と判断されるのは、何回からでしょうか。これは薬剤師の年齢や勤務先によっても違いますが、3回以上転職をすると多いと見られやすいといえます。ただ、20代の場合は2回でも多いとされることもあり、自分の年齢に対して転職回数が多くないかどうかを考えておく必要があります。
■転職回数が多い人を採用担当者はどう見るのか
会社側は費用と時間をかけて人材を採用しているため、長く安定的に働いてくれる薬剤師を求めています。よって転職回数が多いと、採用担当者は「仕事のやり方に問題があるのでは」「他のスタッフと衝突しやすい性格なのかもしれない」など、すぐに辞める可能性が高い人ではないかと警戒して見ることになります。
採用担当者は薬剤師を採用する上で、会社や職場の雰囲気になじむことができ、まわりのスタッフと上手く連携でき、会社に貢献してくれる人かどうかを見ています。転職回数が多いと最初の時点でマイナスの先入観を持たれることになるので、同じような経験を持った薬剤師が他に応募してくれば、その方が採用されてしまうこともあります。好条件の人気求人で採用されたいならば、転職回数は少ない方が有利だといえるでしょう。
転職回数の多い薬剤師が転職を成功させるポイント
■転職回数が多い理由を明確に伝える
転職回数が多い=採用で不利、とならないケースもあります。それは、転職にやむを得ない理由がある場合です。結婚や出産、子育て、介護などのライフイベントを理由にした転職や、配偶者の転勤に伴う転職、会社都合による転職などでは、それをしっかり伝えることができれば、特に転職回数を問題視されないことが多いです。ただし、やむを得ない理由でもあまりにも回数が多いと、計画性のない人と見られるため、将来設計を考慮した上で職場を選ぶことも大切です。
転職回数そのものだけが問題にされるわけではなく、その転職理由が最も重要視されるというわけです。明確な理由がある場合は、不安視することなく、その理由を具体的に伝えると共に、様々な職場での経験を通して得たことについて存分にアピールしましょう。
■ネガティブな転職理由をポジティブに
納得感のある転職理由ではなく、職場の人間関係のストレスや、給与や勤務時間への不満など、ネガティブな理由で転職を重ねてしまったとしたら、どうすればよいのでしょうか。この場合、面接などでそのまま正直に伝えると、前職の愚痴のような形になってしまい、「忍耐力がない」「辞め癖がついている」と悪い印象となる可能性が高まります。
採用担当者は面接のプロで見抜かれますから、転職理由で嘘をついてごまかすことはおすすめしませんが、転職理由は必ずネガティブからポジティブに言い換えて伝えましょう。嫌だから辞めたのではなく、やりたいことがあって今後に向けて前向きな気持ちで転職したというような形です。そしてもし、転職時にこだわった共通する「軸」があったなら、キャリアに一貫性があることや仕事で大切にしていることを伝えて、それが応募企業と合っていれば、好評価となることもあります。
様々な職場を経験することで、環境への適応能力を高められたエピソードなどがあれば、新しい職場でも慣れやすく、他のスタッフとよい人間関係が築けると見られることもあります。転職回数の多い人は、転職理由を必ず聞かれます。動揺せずに落ち着いて話ができるように、事前準備はしっかり行いましょう。