福利厚生の種類~「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」
福利厚生は大きく分類すると、「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の2つに分けられます。法定福利厚生とは、健康保険・厚生年金保険・雇用保険・介護保険などの社会保険といった法律で定められている福利厚生のことです。
法定外福利厚生とは、法的に実施する義務はありませんが企業が独自に定める福利厚生のことで、健康、通勤、育児介護、レクリエーション、財産形成などの種類で、自由に導入することができます。法定外福利厚生は企業によって大きく差があり、企業によっては従業員募集のためのアピールポイントとしている場合もあります。
薬剤師の職場別の福利厚生の特徴
■調剤薬局の福利厚生
調剤薬局は、企業規模や従業員数によって福利厚生の充実度も変わってきて、全国展開をしているような大手薬局チェーンでは、独自の福利厚生を採用するなど手厚い傾向があります。借上社宅制度や財形貯蓄、従業員持株会などから、リフレッシュ休暇やレクリエーション補助金、保養施設など、さらには処方薬の代金の一部を負担してくれる企業などもあるようです。
ただ、中小規模の薬局でも、経営者の考え方次第で福利厚生に力をいれる企業も増えてきています。社員が長く安心して働ける環境を整えるために、各社で社員のニーズに応えて、ワークバランスをサポートしています。
■ドラッグストアの福利厚生
ドラッグストアも規模が大きい会社ほど福利厚生が手厚い傾向があります。土日や夜間なども営業していて勤務時間も長くなりがちなドラッグストアですが、育児や介護との両立を支援する制度も充実しています。家賃補助や社宅制度、連続休暇制度、医薬品の社内割引など、様々な制度があります。
また、異動や転勤範囲を選択できる制度を導入するドラッグストアが増えており、生活スタイルの変化に合わせて勤務エリアを選びやすい体制が設けられています。
■病院薬剤師の福利厚生
病院も規模や運営元によって、福利厚生が変わってきます。国立病院であれば公務員と同等の待遇が用意されていたり、充実した休暇制度やママ薬剤師に嬉しい院内託児所などもあったり、働きやすい環境が整備された病院も多いです。
民間病院は、大病院や経営状況の安定した病院では福利厚生が充実しているところもあります。ですが、規模の小さい病院では福利厚生が整っていないこともあり、給与が高く設定されていても職場環境に不満を感じることはないか、事前によく確認しましょう。
薬剤師が福利厚生でチェックしておくべきポイント
■ライフステージに応じた制度があるか
新人薬剤師の頃は、独身であれば重視する福利厚生は、休暇制度や住環境、教育支援などになるかと思いますが、結婚、出産、子育て、そして介護など、ライフステージの変化の中では必要となってくる支援も変わってきます。
よって、長く安心して働ける環境かどうかを見極めるために、仕事と子育てや介護を両立させるために具体的にどういった制度があるかは、しっかり確認しましょう。育児短時間勤務制度などがあると、お子さんが小さいうちも余裕をもって仕事に取り組むことができます。
■制度の利用率や利用実績を確認する
充実した福利厚生が用意されていても、制度が形だけで利用実績があまりないケースもあります。例えば育児休業取得実績が少ない会社や店舗の場合、実際に利用しようとしても周囲のスタッフの理解が得られなかったり、利用するのを躊躇するような状況になったりする可能性も。子育てと両立して働きやすい職場ではないのか、それともたまたま利用実績が少ないだけなのか、育休取得についての方針などは事前に必ず聞いておきたいものです。
どのような福利厚生があるのかは求人票などに記載されているので分かりやすいですが、その実態やより具体的なことは、直接会社に確認するしかありません。面接の場などでは聞きにくいこともあるでしょうから、気になることがあればツナガリキャリア薬剤師が代わりに問い合わせをいたします。お気軽にご相談ください。
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